2012年2月24日金曜日

寄贈の現場から

足を取り外され梱包されたグランド・ピアノが運び出されています。

これは、「被災地へピアノをとどける会」副委員長である渋谷由美子(ヴァイオリニスト、元仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサート・ミストレス)の九州の実家から、運び出される様子です。西日本新聞が取材して、記事にしてくださったそうです。このピアノは、現在仙台の倉庫で調整中。「とどける会」の活動にとって大切な場所へのお届けを予定しています。お届けできましたら、またご報告いたします。

岩手県沿岸部の学校の状況を取りまとめてくださった方を経由して、7つの学校から受け入れ希望を頂きました。しかし、このうちの1校は、校舎が津波で全壊、現在は他校で授業を行っており、2年後に新築校舎が完成したら、その時に受け入れたいとのことでした。 また、別の学校はやはり全壊。仮設校舎が7月に完成予定なのでその時に…とのことです。

仙台の中心地で活動していると、復興ももうずいぶん進んできたような錯覚に陥ることがありますが、とんでもない、まだまだ途方もないくらいの時間が必要です。

2012年2月23日木曜日

最近の動き

「被災地へピアノをとどける会」活動に関わる話題をご紹介します。

音楽之友社発行の「ムジカノーヴァ」誌3月号に、「被災地へピアノをとどける会」実行委員長・庄司美知子へのインタビューが載っています(35ページです)。

仙台圏で配布されている「リビング仙台」 というフリー・ペーパー2月18日号に、私たちの活動が紹介されています。こちらは、ネットでも読むことができます。http://www.sendailiving.jp/ 「最新号を読む」のバナーから。11ページの左側に載っています。

どちらも、ぜひご一読ください。



寄贈のご報告

2月17日、石巻湊幼稚園に電子ピアノをお届けしました。岐阜県のK様よりご寄贈頂いた新品です。

園長様より御礼のメールも頂戴いたしました。
 「我が湊幼稚園は、沿岸部にあり園舎も何もかも壊滅状態で、今、同じ石巻市立の幼稚園に間借りを余儀なくさせられています。ただ、子供たちは誰一人亡くなることなく元気に登園してきていますので、私たちの励みになっております。間借りをしている園のピアノも塩水につかり、そのピアノを使用していたので音が割れ、子供たちに申し訳なく思っていました。そこに、このお話を頂きましたので大喜びです。歌やリズムに合わせて体を動かすのが大好きな子どもたちですので早速使わせていただきたいと思います。」ありがとうございました。

また、2月18日にはいわき市のK様へ電子ピアノをお届けいたしました。ありがとうございました。
 
 
 

2012年2月16日木曜日

御礼のメール その2


最近頂戴した御礼のメールの続きです。お届けした方々の現状を知って頂くために、抜粋してご紹介したいと思います。

「この度は、大切なピアノをお譲り頂きまして大変ありがたく感謝申し上げます。
あの津波から、もうすぐ1年になりますが、がれきとドロの中ガラスが割れ、ぐちゃぐちゃになった我が家を前に、これからどうしていったら良いのだろうと夫婦で立ちつくしていた事を昨日のように思い出します。
娘は、1人になるのが今でも怖く、泣き出したり、落ち着かなかったり・・・そんな彼女を支えていたのが音楽でした。避難先の実家の古びたキーボードを私たちが家の泥だしに行っている間、ずっと弾いていたそうです。
 息子は、3月末の発表会とグレードの試験に向けて練習をしておりましたが、泥まみれ、音の出なくなったピアノを見て、ショックで弾かなくなりました。
そんな2人を見て、何とかしてあげたくても、新しいピアノを用意してあげるのは、家の修理や生活の方が最優先ということで、あきらめていましたところ、今回のお話を頂きました。
子供たちは、ピアノが届くとうれしくてはしゃいでいました。
息子には、またピアノを弾いてみようという気持ちに少しでもなってもらえるとうれしいです。
また、当初贈って頂く予定でありました別のピアノの持ち主のお母様から、手作りのピアノカバーまで頂きましてありがとうございます。
子供たちの笑顔が見れたのは、このピアノを贈って下さった方、そして、携わって下さったたくさんの方々のおかげです。心からお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。大切に使わせて頂きます。
娘からのお礼の言葉も贈ります。
『ピアノをくださったかたへ
たいせつなピアノをくださってありがとうございました。
わたしは、1年生です。いつもふるいキーボードでいつもれんしゅうしていました。
わたしは、じしんやつなみがこわかったです。
でもピアノの音をきくとやさしいきもちがいっぱいになります。
月よう日のピアノのれんしゅう日のときに、【ピアノは、まほう】といううたがあります。
そのうたをうたうと、やさしいきもちがいっぱいになったようになります。
やさしいきもちは、うれしいきもちになってこころがあたたまります。
わたしは、ピアノがくるまえは、うまくひくことができなくて、いつもいじけていました。
でも、ピアノがとどいたのでいっぱいれんしゅうしたいです。 』
長くなりましたが、まだまだ寒い日が続きます。
皆様お体を大切になさってください。」
岩手県Y様から頂きました。ありがとうございました。

御礼のメール その1

ピアノをお届けした方から、続々と御礼のメールが届いております。
一部を抜粋してご紹介いたします。

まず、2月13日付でもご紹介しましたが、埼玉県(福島県より転居中)のS様のお母様からです。
「皆様のおかげで無事に音楽高校に合格することができました。ピアノが届くまでは、毎日思うように施設が借りられず、良くなってきたなぁ…と思ったら、練習できず、元に戻ったり、また、寒い中自転車で通って手が暖まるまで練習できず、時間を無駄にしたりと、苦戦をしていました。ピアノが来てからは毎日ピアノに触れて、また家の中にピアノの音色が広がり、本当に感謝しております。

まだまだ試練だとは思いますが、素晴らしい環境で学べることに感謝し、演奏家として音楽を伝えて行くことが皆様への恩返しだとは思っております。

思い入れのあるピアノを私共に譲って下さった方にもどうぞ宜しくお伝えください。
宜しくお願いします。本当にありがとうございました。」
 
次に、 宮城県S様からです。

「この度は、震災によりたくさんのモノを無くしてしまった私たちに、一筋の光を与えていただき、厚く御礼申し上げます。たくさんの方々からいただいた暖かいお心遣いに感謝する日々です。

まだ目を閉じると流されてしまった家や思い出の数々が残像となりよみがえりますが、少しずつ前に進みはじめております。支援いただいたピアノに触れて素晴らしい音色に胸踊らせました。本当にありがとうございましたm(_ _)m」
 
ありがとうございました。
 

2012年2月13日月曜日

寄贈のご報告

寄贈のご報告が滞ってしまいました。

2月9日には、3ヶ所に4台のピアノをお届けしました。
東松島市立野蒜小学校に愛知県A様からのアップライト・ピアノを、大崎市立松山中学校に神奈川県T様からのグランド・ピアノを、塩竈第三中学校には2台、東京都W様、兵庫県U様からのアップ
ライト・ピアノをそれぞれお届けしました。ありがとうございました。

また、2月10日には、いわき市S様へ神奈川県K様からのアップライト・ピアノを、宮古市Yへ東京都N様からのアップライ ト・ピアノをお届けしました。ありがとうございました。


さらに2月12日には、陸前高田市Y様へ岡山県M様からのアップライト・ピアノを、13日には塩釜第一中学校に大阪府H様からお預かりしたグランド・ピアノをお届けいたしました。ありがとうございました。

御礼のメール

今日は嬉しいメールを頂きました。

ピアノをお届けした方のお母様からで、第一希望の音楽高校に無事合格されたのだそうです。「皆様のご支援あってこそです。」と皆さまへの感謝を書いてくださいました。

こういうメール頂くと、私たちも勇気づけられますね。高校に入っても、どんどんピアノを弾いて力をつけてくださったらいいなぁと思います。本当におめでとうございました!

2012年2月12日日曜日

情報更新

関連イベント」のページを更新しました。

・2012年4月6日 成岡明子 ピアノリサイタル~祈りのバッハ~

・2012年5月11日 ~東日本大震災復興支援~ 「被災地へピアノをとどける会」の為のチャリティーコンサート

2012年2月7日火曜日

寄贈のご報告

ご報告が遅くなりましたが、2月の初めに動きがありました。

まず、2月2日、気仙沼市立条南中学校と気仙沼高等学校に、アップライト・ピアノをお届けしました。どちらも津波による流失等はなかったものの、地震によりピアノは致命的な打撃を受けました。条南中学校には、千葉県のC様よりお預かりしたピアノをお届けしました。C様のご家族は気仙沼にご縁があるとのことで、タイミング良くご縁のある地へお届けすることができました。また、気仙沼高校へは、東京都のS様からお預かりしたピアノをお届けしました。S様からも、心に響くメッセージを添えて頂きました。ありがとうございました。

2月3日には、個人のお宅に3件お届けしました。宮城県亘理町のK様のもとへは、大阪府S様からお預かりしたピアノをお届けしました。東松島町S様へは三重県のS様から、名取市S様へは東京都S様からお預かりしたピアノをお届けいたしました。ありがとうございました。






2012年2月2日木曜日

アップライト・ピアノの寄贈(受け入れ)を再開します。

日頃より「被災地へピアノをとどける会」の活動につきまして、種々ご協力、ご支援を賜り感謝申し上げます。

アップライト・ピアノの受け入れを再開させて頂きます。 

11月18日より、アップライト・ピアノの寄贈(受け入れ)を休止させて頂いてきましたが、現在お預かりしておりますピアノのメンテナンス等の目途が立ちましたので、受け入れを再開させて頂きます。

寄贈いただくピアノ(グランド・ピアノ及びアップライト・ピアノ)は、下記の条件内でお願いしております。

・YAMAHAの場合:製造番号が「3000000」以降のピアノ
・KAWAIの場合:製造番号が「1500000」以降のピアノ

なお、中古の電子(デジタル)ピアノに関しましては、製造年から一定期間経ってしまうと部品が入手できなくなり、今後の修理等に困難を伴うこと、また新品の電子ピアノを購入するのと同等以上の配送料が必要になる場合も多いことから、誠に勝手ながら電子(デジタル)ピアノの寄贈(受け入れ)は、今後も行いません。

アップライト・ピアノ、グランド・ピアノ、電子ピアノの支援を希望される学校、組織、施設等や個人の方は、ホームページのお問い合わせフォームよりご連絡ください。

併せて、義援金のご寄付を受け付けております。 ピアノをお届けするためには、寄贈元より仙台の倉庫へ運びメンテナンスを行い、支援先へお届けするという手順を踏みます。運搬費は、寄贈元の方に一部ご負担頂いておりますが、毎月かなりの額を「とどける会」が負担しております。最近は、演奏会等のチケット売上や募金を寄付してくださるケースも増えてきました。ありがたいことです。義援金というかたちでご寄付もどうぞよろしくお願いいたします。

今後とも「被災地へピアノをとどける会」の活動に引き続きご支援賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

石巻・渡波より

ご報告が漏れておりましたが、昨年12月26日、石巻市渡波(わたのは)公民館に、グランド・ピアノをお届けしました。カワイ楽器のお計らいにより新規購入したグランド・ピアノです。石巻市渡波公民館館長・米谷富宏様より頂戴した御礼の文書を、抜粋してご紹介いたします。


「このたびのグランドピアノ寄贈に際しましては、被災地への御心配り誠にありがとうございました。渡波地区住民の大多数が震災に見舞われ、その住民のサークル活動拠点でもある当公民館も大津波により施設破損、物品流失等の大打撃を受けました。さらに、10月5日までは避難所としても開設しており、公民館業務は休止としておりました。
しかしながら、多くの住民や公民館利用者から早期開館を要望され、施設修繕・物品購入等を進め、12月1日から再開をしており、その中でのグランドピアノ寄贈には本当に感謝しております。
音楽は、人の心を和ませる力があります。このピアノを数多くの方々に利用していただき、以前のような活気ある渡波に戻れるよう努めて参りたいと考えておりますので、今後とも公民館事業に対しまして、御支援、御協力をよろしくお願いいたします。 」