2012年9月18日火曜日

支援の御礼

8月23日にピアノをお届けした宮城県東松島町の矢本はなぶさ幼稚園職員の皆さまから、御礼のお手紙を頂きました。東京都A様よりお預かりしたグランド・ピアノです。

「私どもの園は、震災時床上150センチ以上の浸水を受け、ホールに置かれていたグランド・ピアノは汚泥の中で流され逆さになり、可哀想な姿でした。園の再建復旧には莫大な費用がかかり、グランド・ピアノは諦めざるを得ませんでした。(中略)専門家でいらっしゃる調律師さんにご相談申し上げ、やはり幼児教育の大切な音感を育む場であることを考え、ご支援に甘えることになりました。」


 「8月27日に、2学期の始業式がホールで行われ、早速園長先生より、新しく矢本はなぶさ幼稚園に来てくれたピアノのお話が、139人の園児たちに知らされました。『遠い九州といういところから、みんなのために来てくれたんだよ。大切に感謝の気持ちをいつも感じて、できるだけ優しい声で、ピアノにあわせて歌おう!』と、皆で園歌『はなぶさの四季』を歌い初めしました。」



 「大切な家宝ともいえる貴重なピアノをお贈りくださる方の温かさに感謝でいっぱいです。また、私たちの住む被災地を応援してくださる方々の存在に、心強く、湧き立つ勇気を感じております。私たち、子どもたちを育む立場の者が、このような人と人との『つながり』の大切さを、しっかりと園児たちに伝えていくつもりでおります。私どもの園も、お嫁に来てくれた(お婿?)ピアノの力を借りて、音楽で元気になります!」


 寄贈してくださったA様からも、「被災地へピアノをとどける会」へメッセージを頂きました。

「丁寧なお手紙と写真から 幼稚園の温かい雰囲気が伝わってきて 本当に嬉しく思いました。
 震災時のピアノの姿・・・衝撃でした。 あの可哀想なピアノの代わりに 私のピアノが生かされる。
不思議なご縁を感じます。

私がピアノ教師になった時に両親が買ってくれたグランドピアノ。
小さい手や大きい手 いろんな手があのピアノを奏でてきました。
その頃は、祖母や母も元気で、家族4人で賑やかでしたが
ここ10年は老いた父親一人の家で、ピアノも寂しげでした。
 それが今、はなぶさ幼稚園のかわいい園児さんに囲まれ
優しい先生に弾かれて なんて幸せなピアノなんでしょう。

私1人では何もできませんでした。
皆様のおかげで 私も私のピアノも幸せをいただきました。
心からお礼を申し上げます。」

寄贈してくださった方、受け取った方、どちらもが喜んでくださることが、「被災地へピアノをとどける会」スタッフ全員の願いであり、喜びであります。本当にありがとうございました。